問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
45歳の男性。膵腫瘍の精査のため来院した。15年前から2型糖尿病で自宅近くの診療所で内服治療を受けている。3か月前から急激に血糖コントロールが悪化したため腹部超音波検査を受けたところ、膵腫瘍が認められ紹介受診となった。eGFR 48 mL/分/1.73 m2。
腹部造影 CT を計画する際に検査前後数日間の休薬を検討すべき薬剤はどれか。
a. DPP-4 阻害薬
b. SGLT2 阻害薬
c. ビグアナイド薬
d. スルホニル尿素薬
e. α-グルコシダーゼ阻害薬
ヨード造影剤+ビグアナイド薬→乳酸アシドーシス
ビグアナイド薬は、ヨード造影剤使用前後の2日間は内服中断とする。
ヨード造影剤での一時的な腎機能低下
↓
ビグアナイド剤は腎排泄、排泄遅延による血中濃度上昇
↓
乳酸アシドーシス
ビグアナイド剤は合併症のない糖尿病患者の第一選択です。安いので。