問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
55歳の男性。腰背部痛を主訴に来院した。30歳ころから腰背部痛をしばしば自覚していた。3か月前から腰背部痛が増悪し、両側肘関節および膝関節痛も出現したため受診した。
眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。両側肘関節、両側膝関節、両側臀部および両側アキレス腱付着部に圧痛を認める。
血液所見:赤血球 446 万、Hb 13.8 g/dL、Ht 42 %、白血球 6,200、血小板 16 万。血液生化学所見:尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.3 mg/dL、抗核抗体陰性、リウマトイド因子<RF>陰性、抗 CCP 抗体陰性。骨盤部エックス線写真を別に示す。
この患者の腰背部痛の特徴はどれか。
a. 発熱を伴うことが多い。
b. 下肢に異常感覚を伴う。
c. 腰背部痛は片側性である。
d. 腰背部痛の発症時期が特定できる。
e. 痛みは安静時に悪化し運動により改善する。