問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
70歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。30 年前から健診で尿蛋白と尿潜血を指摘されていた。3年前から腎臓が悪いことを指摘されていたが医療機関を受診しなかった。3か月前から下腿に浮腫を自覚するようになったため受診した。
身長 165 cm、体重 60 kg。脈拍 92/分、整。血圧 186/100 mmHg。両下腿に浮腫を認める。
尿所見:蛋白 3+、糖 (-)、潜血 2+、沈渣に多彩な変形赤血球と顆粒円柱を認める。随時尿の尿蛋白/クレアチニン比は 2.5 g/g クレアチニン (基準 0.15 未満)。血液所見:赤血球 356 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 32 %、白血球 7,800、血小板 20 万。血液生化学所見:総蛋白 6.5 g/dL、アルブミン 3.0 g/dL、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 1.6 mg/dL、eGFR 34 mL/分/1.73 m2、Na 138 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 104 mEq/L。
適切な食事指導はどれか。
a. 高蛋白食
b. 多量の水分摂取
c. カリウム摂取制限
d. 1日 10 g の塩分制限
e. 1日 25〜35 kcal/kg のエネルギー摂取
慢性腎臓病の食事指導