問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
妊娠34週1日の初妊婦(1妊0産)。胎動減少を主訴に来院した。2日前の妊婦健診では特に異常は指摘されなかったが、昨日から胎動の減少を自覚しており、心配になって受診した。下腹部痛や子宮収縮の自覚はなく、性器出血や破水感の訴えもない。脈拍 72/分、整。血圧 124/72 mmHg。呼吸数 18/分。来院後に施行した胎児心拍数陣痛図を別に示す。
胎児の状態を評価するためにまず測定すべきなのはどれか。
a. 羊水指数<AFI>
b. 母体不規則抗体価
c. 羊水中ビリルビン濃度
d. 胎児中大脳動脈血流速度
e. 母体血中ヘモグロビン F 濃度
胎児心拍数陣痛図ではサイヌソイダルパターンを認める。これは胎児貧血を疑う所見である。
胎児貧血では中大脳動脈血流速度が上昇する。