58歳の女性。健康診断で異常を指摘されたため来院した。自覚症状はない。飲酒歴はない。輸血歴はない。

身長 152 cm、体重 72 kg。血圧 152/84 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察で異常を認めない。

血液所見:赤血球 385万、Hb 12.5 g/dL、Ht 38%、白血球 4,900、血小板 18万。血液生化学所見:アルブミン 4.4 g/dL、総ビリルビン 1.1 mg/dL、直接ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 78 U/L、ALT 92 U/L、LD 293 U/L(基準 120〜245)、ALP 347 U/L(基準 115〜359)、γ-GTP 94 U/L(基準 8〜50)、アミラーゼ 79 U/L(基準 37〜160)、尿素窒素18 mg/dL、クレアチニン0.9 mg/dL、尿酸6.9 mg/dL、血糖158 mg/dL、HbA1c 7.6%(基準 4.6〜6.2)、総コレステロール 216 mg/dL、トリグリセリド 190 mg/dL、Na 139 mEq/L、K 4.4 mEq/L、Cl 103 mEq/L。免疫血清学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、抗核抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陰性。

肝障害の原因として、最も考えられるのはどれか。

a. Wilson病

b. Gilbert症候群

c. 自己免疫性肝炎

d. 原発性胆汁性胆管炎

e. 非アルコール性脂肪性肝疾患

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)