問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
38 歳の女性。下腹部痛を主訴に来院した。5年前から月経時に下腹部痛と腰痛を自覚するようになった。1年前から月経初日と2日目に仕事を休むようになった。3か月前から月経終了後に下腹部痛と腰痛が出現し仕事を休むようになった。月経は 28 日周期で整。持続5日間。現在妊娠希望はないが将来は妊娠したいと思っている。飲酒は機会飲酒。母は子宮筋腫で子宮摘出術を受けた。
身長 162 cm、体重 58 kg。体温 36.8 ℃。脈拍 68/分、整。血圧 108/76 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腹部に圧痛のある腫瘤を触知する。内診では、子宮は前屈で正常大。左右付属器の腫瘤はそれぞれ径 10 cm で圧痛を認める。Douglas 窩に有痛性の硬結を触知する。下腹部 MRI の矢状断像を別に示す。
治療法を決める上で考慮すべきなのはどれか。2つ選べ。
T2強調像
T1強調像
a. 身長
b. 飲酒歴
c. 家族歴
d. 疼痛の強さ
e. 妊孕性温存の希望
子宮内膜症性卵巣嚢胞の症例