問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
70歳の男性。肝腫瘍に対する肝切除術後、ICUに入室した。入室時の脈拍は 80/分、整、血圧は 150/84 mmHgであった。翌日、朝8時に胸部不快感と強い悪心を訴えた。その後不穏状態となり、顔色は不良、全身に発汗を認める。
体温 37.5 ℃。脈拍 68/分、整。血圧は 80/48 mmHg。SpO₂ 94%(マスク 5L/分酸素投与下)。心音にⅣ音を聴取し、呼吸音は両側でwheezeを聴取する。四肢末梢に冷感を認める。術前の心電図及び胸部症状出現時の心電図を別に示す。ベッドサイドの心エコー検査で左室前壁と下壁に壁運動低下を認めた。
速やかに行うべきなのはどれか。
a. 心嚢穿刺
b. 心臓カテーテル検査
c. 肺血流シンチグラフィ
d. 下大静脈フィルター留置
e. t-PA〈tissue plasminogen activator〉投与