78歳の女性。左前胸部痛を主訴に来院した。今朝6時ころ歯磨き中、突然、左前胸部痛が出現した。症状は今回が初めてで、左前胸部全体が締め付けられるような痛みであった。その感覚は咽頭部から左肩に放散し、冷汗を伴っていた。横になって休んでいたところ、症状は約20分で消失した。心配した家族とともに午前10時30分に受診した。

体温 36.5 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 100/78 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98% (room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部の診察で異常を認めない。直ちに施行した心電図を別に示す。心エコー検査で前壁から心尖部にわずかに壁運動低下を認めた。

この時点で、まず確認すべきなのはどれか。

a. FDG-PET

b. 運動負荷心電図

c. 心筋シンチグラフィ

d. 心筋トロポニンT

e. 脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)