問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
4か月の男児。健康診査で体重増加不良と定頸の遅れを指摘され両親とともに来院した。母親は35歳で2妊2産で本児出産の5年前に胃癌のため胃全摘術を受け貧血治療薬を服用していた。 3年前の第 1子妊娠を契機に服薬は自己中断した。今回の妊娠では妊娠前から妊娠 2か月まで、脊髄髄膜瘤予防のため栄蓑補助食品を摂取した。児は在胎39週6日、2,580 gで出生した。完全母乳栄養で育てられていた。
身長 62.0 cm(-0.9 SD)、体重 5,365 g(-2.0 SD)。心拍数 100/分、整。呼吸数 20 /分。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に異常は認めない。皮膚は蒼白だった。Moro反射は認めない。筋緊張は正常。
血液所見:赤血球 230万、Hb 8.2 g/dL、Ht 23 %、白血球 8,000、血小板 32万。
治療として正しいのはどれか。
a. 鉄剤投与
b. 葉酸投与
c. ビタミン B₁₂投与
d. 赤血球濃厚液輸血
e. エリスロポエチン製剤投与