78歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。約1か月前から全身倦怠感があり増悪するため受診した。

意識は清明。脈拍 88/分、整。血圧 130/84 mmHg。眼瞼結膜は貧血様であるが眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球 185万、Hb 6.5 g/dL、Ht 21%、白血球 2,600(骨髄芽球 0%、桿状核好中球 3%、分葉核好中球 50%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 2%、リンパ球 43%)、血小板 9.2万。血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL、アルブミン 3.4 g/dL、総ビリルビン 0.7 mg/dL、AST 21 U/L、ALT 11 U/L、LD 240 U/L(基準 120〜245) 、尿素窒素 17 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、尿酸 5.2 mg/dL、血清鉄 120 μg/dL(基準 80〜170)、TIBC 280 μg/dL(基準 290〜390)、フェリチン 120 ng/mL (基準 20〜120) 、エリスロポエチン 180 mIU/mL(基準 4.2〜23.7)。骨髄は正形成で骨髄塗抹標本では3系統の造血細胞に異形成を高頻度に認めた。骨髄細胞の染色体は正常核型であった。

この患者への対応で適切なのはどれか。

a. 赤血球輸血

b. 鉄キレート剤の投与

c. 同種造血幹細胞移植

d. 副腎皮質ステロイドの投与

e. トロンボポエチン受容体作動薬の投与

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)