問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
71歳の男性。発熱、食欲不振を主訴に来院した。1週間前に貯めていた雨水で庭に水をまいた。数日前から食欲不振を認め、2日前から38.8℃の発熱、全身倦怠感、関節痛も出現したため受診した。
意識は清明。身長 172 cm、体重 68 kg。体温 39.1 ℃。脈拍76/分、整。血圧 104/66 mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 94%(room air)。右下胸部にcoarse cracklesを聴取する。
血液所見:赤血球 373万、Hb 11.9 g/dL、Ht 35%、白血球 18,600(好中球 93%、好酸球 0%、好塩基球 1%、単球 4%、リンパ球 2%)、血小板 16万。血液生化学所見:AST 28 U/L、ALT 16 U/L、LD 177 U/L(基準 120~245)、CK 323 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 18.9 mg/dL、クレアチニン 0.97 mg/dL、血糖 169 mg/dL、Na 127 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 93 mEq/L。CRP 24 mg/dL。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。喀痰グラム染色で多核好中球を多数認めるが、明らかな原因菌は確認できなかった。
治療のために適切な抗菌薬はどれか。2つ選べ。
a. セフェム系
b. カルバペネム系
c. マクロライド系
d. ニューキノロン系
e. アミノグリコシド系