40歳の男性。しびれと冷えを主訴に来院した。朝、両手の手指のしびれや冷えが出現するため受診した。3週間前から両手に症状が出現し、指が白くなることもあった。その時の様子を撮影した写真を別に示す。10年前から建設現場で工具を用いた掘削作業を中心とした仕事に従事している。化学物質を扱う作業の既往はない。喫煙歴はなく、飲酒は機会飲酒程度。

意識は清明。身長 166 cm、体重 65 kg。体温 36.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 120/70 mmHg。心音と呼吸音に異常を認めない。下肢に異常を認めない。

血液所見(空腹時):赤血球 510万、Hb 13.7 g/dL、Ht 44%、網赤血球3.0%、白血球5,900。血液生化学所見:血小板25万、総蛋白7.5g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、総ビリルビン1.1mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、AST 26 U/L、ALT 14 U/L、LD 167 U/L(基準 120~245)、ALP 83 U/L(基準 38~113)、γ-GT 30 U/L(基準 8~50)、CK 75 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 11 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、血糖 97 mg/dL、HbA1c 4.8%(基準 4.6~6.2)、Na 139 mEq/L、K 4.5 mEq/L、Cl 98 mEq/L。免疫血清学所見:CRP 0.2 mg/dL、抗核抗体陰陰性。

この患者に必要なのはどれか。

a. 体重の減量

b. 禁酒の徹底

c. 工具の見直し

d. 休暇中の戸外での運動

e. 作業中の適度な塩分を含む水の摂取

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)