38歳の男性。顔と足のむくみを主訴に来院した。2週間前から起床時に両眼瞼のむくみに気づき、いつも履いている靴がきつくて履けなくなってきたため受診した。足の痛みはないという。1か月前から体重が8kg増加している。既往歴はない。喫煙歴、飲酒歴はない。

意識は清明。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧132/76mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。甲状腺と頸部リンパ節を触知しない。頸静脈に怒張を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。前脛骨面を母指で5秒間圧迫したところ両側に圧痕を伴う浮腫を認めた。

この時点で最も可能性の高い疾患はどれか。

a. 肺高血圧症

b. 下肢静脈血栓症

c. ネフローゼ症候群

d. 甲状腺機能低下症

e. Budd-Chiari症候群

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)