問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
62 歳の女性。皮疹と発熱を主訴に来院した。 7 日前から感冒症状があり市販の総合感冒薬を内服している。前日から顔面と四肢体幹に紅斑が出現し、口内の痛みと発熱も出現した。
体温 38.5 ℃。顔面、四肢および体幹の広範囲の皮膚に紅斑、水疱およびびらんがみられる。水疱とびらんの範囲は体表面積の 40 % 以上である。眼球結膜充血と口唇痂皮、口腔粘膜にもびらんがみられる。顔面と左上腕の写真を別に示す。
内服している総合感冒薬のリンパ球刺激試験358 %(基準 180 未満)、抗ヒトヘルペスウイルス 6 IgG 抗体価 10 倍(基準 10 以下)で、 3 週間後の採血で、抗ヒトヘルペスウイルス 6 IgG 抗体価 10 倍であった。
最も考えられるのはどれか。
a. 固定薬疹
b. 多形滲出性紅斑
c. 中毒性表皮壊死症
d. 薬剤過敏症症候群
e. 急性汎発性発疹性膿疱症