問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
18 歳の男子。 3 か月前から周囲の視線が気になると外出するのを嫌がり、この2 週間は自宅にいても誰かに部屋の中を覗かれているし、部屋で話す声を盗聴されていると訴えるため、両親に連れられて精神科を受診した。妄想が強いと判断され、抗精神病薬を処方された。服薬 2 日目から足がむずむずすると部屋の中を歩き回ることが多くなり、夜はむずむず感のため、不眠を訴えるようになった。
このむずむず感について正しいのはどれか。
a. ジストニアと呼ばれる。
b. 両下肢の知覚低下を伴う。
c. 睡眠時無呼吸症候群を伴う。
d. 脳波異常を伴う。
e. 抗精神病薬の減量により軽快する。
薬剤誘発性の錐体外路症状の一つであるアカシジアの症例。
アカシジアは抗精神病薬の副作用として知られており、薬剤の減量や中止によって症状が軽快する。