問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
65 歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。最近ふらつくことが多くなり、家族に顔色が悪いことを指摘されるようになった。ふらつきは日中は目立たないが、夕方から夜に、特に暗い場所でひどくなる。55 歳時に胃癌で胃全摘術を受けた。再発がないため外科通院を 5 年前から中断していた。
脈拍 96/分、 整。 血圧 118/76 mmHg。 血液所見: 赤血球 280 万、Hb 10.2 g/dL、MCV 114 fL、 白血球 4,800、血小板 21 万。頭部 MRI で異常所見を認めない。
この患者の神経所見として正しいのはどれか。
a. 側方注視時に左右に分離する複視を認める。
b. 鼻指鼻試験で測定障害を呈する。
c. 上肢 Barré 徴候が陽性である。
d. Romberg 徴候が陽性である。
e. アキレス腱反射が亢進する。