86 歳の男性。定期受診で来院した。高血圧症で自宅近くの診療所に通院し、10年前から現在の降圧薬を内服しているが、最近、残薬が多い。体調は良いが、この1 年間で体重が約 5 kg 減少したことが気になるという。 2 か月前に体重減少の精査のために総合病院を紹介され、悪性腫瘍のスクリーニングと内分泌検査が施行されたが、異常は指摘されなかった。 1 年前に妻と死別してから独居で、最近、小食になったと感じている。以前は、散歩や買い物、友人訪問などでほぼ毎日外出していたが、最近は外出が減っている。

身長 165 cm、体重 51 kg。脈拍 72/分、整。血圧 142/86 mmHg。家庭血圧 130 台/70 台。

尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)、 潜血(-)。 血液所見: 赤血球 418 万、Hb 13.8 g/dL、Ht 40 %、 白血球6,800、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、尿素窒素 32 mg/dL、クレアチニン 1.5 mg/dL、eGFR 34.7 mL/分/1.73 m²、尿酸5.8 mg/dL、 総コレステロール 190 mg/dL、 中性脂肪 128 mg/dL、Na 141 mEq/L、K 4.5 mEq/L、Cl 104 mEq/L、Ca 8.8 mg/dL、P 4.6 mg/dL。採血結果は最近 1 年間で大きな変化はない。

この患者への対応で適切なのはどれか。 3 つ選べ。

a. 栄養指導

b. 自宅安静

c. 降圧薬減量

d. 認知機能評価

e. 介護認定の申請

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)