68 歳の男性。眼のかすみと足の違和感を主訴に来院した。

現病歴 :20 年前から健診で尿糖を指摘されていた。医療機関で生活指導を受けたが、転居を契機に通院を中断していた。10 年前に退職してからは健診を受けていない。約 2 年前から両足のジンジンとした痺れを自覚していた。半年前から視力低下に気付いていたが加齢によるものと考えていた。 3 日前から右眼の霧視が出現した。

既往歴 :18 歳時に虫垂炎。輸血歴無し。

生活歴 :60 歳から独居。 1 日のほとんどを家で過ごしている。 1 日に 1 回か 2回コンビニエンスストアの弁当や惣菜を食べている。喫煙は 15 本/日を 48 年間。飲酒はビール 350 mL/日または焼酎 1 合程度/日を週 5 、 6 回。

家族歴 :父は脳梗塞のため 72 歳で死亡。母は老衰のため 88 歳で死亡。

現症 :身長 170 cm、体重 72 kg、腹囲 86 cm。血圧 128/72 mmHg。胸部と腹部とに異常を認めない。両眼底に軟性白斑と新生血管、右眼に硝子体出血を認める。

検査所見 :尿所見:蛋白(±)、糖 3 +、ケトン体(-)、潜血(-)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球 444 万、Hb 12.9 g/dL、Ht 43 %、白血球 6,000(好中球 54 %、好酸球 2 %、好塩基球 0 %、単球 8 %、リンパ球 36 %)、血小板 19 万。血液生化学所見: 総蛋白 6.9 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、直接ビリルビン 0.3 mg/dL、AST 22 U/L、ALT 19 U/L、LD 186 U/L(基準 120~245)、γ-GT 17 U/L(基準 8 ~50)、アミラーゼ 152 U/L(基準 37~160)、CK 132 U/L(基準 30~140)、 尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL、eGFR 72.8 mL/分/1.73 m²、尿酸 4.0 mg/dL、血糖 235 mg/dL、HbA1c 8.9 %(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 247 mg/dL、トリグリセリド 64 mg/dL、HDL コレステロール51 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.4 mEq/L、Cl 105 mEq/L、Ca 9.1 mg/dL、P 3.0 mg/dL、TSH 3.0 μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT₄ 1.2 ng/dL(基準 0.8~2.2)。


この患者の足の診察をする際、優先度の低い項目はどれか。

a. アキレス腱反射

b. 足背動脈の拍動

c. 皮膚病変の有無

d. 内顆の振動覚

e. 扁平足の有無

解答を見る

対応で正しいのはどれか。

a. 蛋白制限食

b. 強度の高い運動療法

c. 1 日 1,200 kcal の食事療法

d. スルホニル尿素薬による厳格な血糖コントロール

e. 心身機能の評価をもとにした血糖コントロール目標の設定

解答を見る
問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)