e. サイトメガロウイルス感染症

考えられる母子感染症は「e. サイトメガロウイルス感染症」である。

28歳の妊婦が妊娠32週に胎児発育不全を指摘され、超音波検査で胎児に腹水を認めた。初期の妊婦検査では、風疹や梅毒、B型肝炎、水痘などの感染症の可能性は除外されている。妊娠15週に感冒様症状があったことを考慮すると、サイトメガロウイルス（CMV）感染症が疑われる。CMVは、妊娠中の母体から胎児への垂直感染があり、胎児発育不全や腹水などの症状を引き起こすことがある。