問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 胃軸捻転
b. 食道憩室
c. 食道アカラシア
d. 食道裂孔ヘルニア
e. 先天性横隔膜ヘルニア
この患児の診断は「d. 食道裂孔ヘルニア」である。
10か月の男児が嘔吐を主訴に来院し、離乳食を食べると嘔吐するという症状がある。体重は6,840 gで、体温36.9 ℃、心拍数92/分、血圧90/56 mmHg、呼吸数20/分である。食道24時間pHモニタリング検査で高度の胃食道逆流症が認められ、上部消化管造影の画像所見が示されている。
食道裂孔ヘルニアは、胃の一部が食道裂孔を通って胸腔内に突出する状態であり、胃食道逆流症を引き起こすことがある。嘔吐や体重増加不良が主な症状であり、画像所見で胃が食道裂孔を通って胸腔内にあることが確認できる。