問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 唾石症
b. 正中頸囊胞
c. Warthin 腫瘍
d. Sjögren 症候群
e. 耳下腺多形腺腫
診断は「c. Warthin 腫瘍」である。
Warthin腫瘍は、耳下腺に発生する良性腫瘍であり、中年以降の男性に多く見られる。特徴として、腫瘍が一時的に増大と縮小を繰り返すことがある。MRIの脂肪抑制T1強調画像では、腫瘍が明瞭に描出されることが多い。患者は左耳下部に35 mm、右耳下部に20 mmの弾性軟の腫瘤を有しており、これらの特徴はWarthin腫瘍に一致する。また、皮膚との癒着がなく圧痛も認められないことも、Warthin腫瘍の特徴である。