問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 夜間せん妄
b. 睡眠時遊行症
c. ナルコレプシー
d. むずむず脚症候群
e. レム〈REM〉睡眠行動障害
この患者の睡眠障害は「e. レム〈REM〉睡眠行動障害」である。
レム睡眠行動障害(RBD)は、レム睡眠中に筋肉の抑制が失われ、夢を体の動きとして実際に行動に移す睡眠障害である。この患者は、就寝後約1時間半で大声をあげ、起き上がって何かと戦うような行動を示し、夢を見ていたと記憶している。日中の行動異常はなく、物忘れや筋強剛を自覚していることからも、RBDと関連する神経変性疾患の可能性が示唆される。