62 歳の女性。出血斑を主訴に来院した。数か月前から四肢の出血斑に気付いた。最近、前胸部に点状出血が多数出現したため受診した。意識は清明。体温36.2 ℃。脈拍 68/分、整。血圧 118/72 mmHg。前胸部と四肢に点状出血を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 360 万、Hb 11.0 g/dL、Ht 33 %、白血球 5,100(好中球 53 %、好酸球 2 %、単球 6 %、リンパ球 39 %)、血小板 2.6 万。PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉30 秒(基準対照 32.2)、血清 FDP 5 μg/mL(基準 10 以下)。血液生化学所見:総ビリルビン 1.0 mg/dL、直接ビリルビン 0.2mg/dL、LD 210 U/L(基準 124~222)、尿素窒素 20 mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL。末梢血塗抹標本で白血球と赤血球とに異常を認めない。骨髄塗抹標本で巨核球の軽度増加を認める。造血細胞に形態異常を認めない。

治療方針の決定に有用な検査はどれか。

a. 尿素呼気試験

b. 血小板凝集能検査

c. 抗リン脂質抗体検査

d. 組織適合抗原〈HLA〉検査

e. 抗 ADAMTS-13 抗体検査

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)