問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 空気感染する。
b. 潜伏期は 2 、 3 日である。
c. 痙咳期に呼気喘鳴を聴取する。
d. セフェム系抗菌薬が有効である。
e. カタル期には核酸増幅検査が診断に有用である。
この疾患で正しいのは「e. カタル期には核酸増幅検査が診断に有用である。」である。
百日咳(Pertussis)は、Bordetella pertussis という細菌によって引き起こされる呼吸器感染症であり、カタル期(初期の風邪様の症状を示す期間)には、PCRを含む核酸増幅検査が診断に有用である。百日咳は主に飛沫感染で広がり、潜伏期は通常7~10日である。痙咳期には激しい咳の発作が特徴的で、咳の終わりに吸気時の笛様の音(ウープ音)が特徴的だが、呼気喘鳴は通常聴取されない。セフェム系抗菌薬は百日咳に対して有効ではなく、通常マクロライド系抗菌薬が使用される。