27 歳の女性。動悸および手の震えを主訴に来院した。妊娠中は自覚しなかったが、 1 年前の出産後、半年経過した頃から労作時の動悸、発汗および手の震えを感じていた。食欲は変わらないが、体重は最近 3 か月で 5 kg 減少した。また、急に暑がりになった。出産後から無月経が続いている。身長 160 cm、体重 42 kg。体温37.2 ℃。脈拍 112/分、整。血圧 116/60 mmHg。呼吸数 14/分。SpO₂ 99 %(roomair)。甲状腺の腫大を認めるが、柔らかく圧痛は認めない。頸部リンパ節を触知しない。手指に細かい振戦を認める。血液生化学所見:甲状腺刺激ホルモン〈TSH〉0.01 μU/mL 未満(基準 0.2~4.0)、遊離トリヨードサイロニン〈FT3〉21.5 pg/mL(基準 2.3~4.3)、遊離サイロキシン〈FT4〉3.7 ng/dL(基準 0.8~2.2)。頸部の写真を別に示す。

この患者の診断に有用な検査はどれか。 2 つ選べ。

a. 頸部単純 CT

b. 甲状腺超音波検査

c. 甲状腺細胞診検査

d. サイログロブリン測定

e. 抗 TSH 受容体抗体測定

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)