問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
腹膜炎の所見でないのはどれか。
a. 反跳痛
b. 筋性防御
c. 打診による圧痛
d. 踵下ろし試験陽性
e. Courvoisier 徴候陽性
腹膜炎の所見でないのは「e. Courvoisier 徴候陽性」である。
腹膜炎は腹腔内の炎症を示す症状であり、代表的な所見には以下が含まれる:
- 反跳痛(a. 反跳痛):押したときよりも、手を離したときに痛みが増す現象。
- 筋性防御(b. 筋性防御):腹部を触診するときに筋肉が硬直する現象。
- 打診による圧痛(c. 打診による圧痛):打診によって腹部に痛みが生じる現象。
- 踵下ろし試験陽性(d. 踵下ろし試験陽性):踵を持ち上げてから落とすことで腹部に痛みが生じる現象。
一方、Courvoisier徴候陽性(e. Courvoisier徴候陽性)は、胆管閉塞により胆嚢が無痛性に腫大する現象であり、主に胆石症や胆管癌などの病態に関連する。これは腹膜炎の直接的な所見ではない。