問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
自我障害の訴えでないのはどれか。
a. 「自分の考えが他人に操られています」
b. 「自分の考えが抜き取られてしまいます」
c. 「自分の考えでない考えが勝手に浮かんできます」
d. 「自分の考えが電波に乗って世界中に伝わっています」
e. 「自分の考えなど取るに足らない価値のないものです」
自我障害の訴えでないのは、「e. 『自分の考えなど取るに足らない価値のないものです』」である。
自我障害は、自己の存在や思考に対する現実感が失われるなどの症状を伴う精神病的な状態を指す。選択肢aからdは、自我障害の典型的な訴えに該当するものである。例えば、考想奪取、考想吹入、考想伝播などが自我障害の一部として認められる。一方で、選択肢eは、自己評価が低い状態や抑うつ状態に関連する発言であり、自我障害とは直接関連しない。