A さん(55 歳、男性、自営業)は、父親(78 歳)と人2暮らし。A さんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。

到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅰ-3。バイタルサインは、体温 36.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 124/分、整、血圧 86/50 mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95 %。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。


A さんの状態で考えられるのはどれか。

1. 出血性ショック

2. イレウス

3. 低血糖

4. 脱水

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A さんは緊急入院となり、医師から「少なくとも週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長に A さんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず、A さんが介護をしながら生活していた。

A さんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。

1. 自院への入院を調整する。

2. 地域包括支援センターに相談する。

3. 精神保健福祉センターに相談する。

4. 特別養護老人ホームに入所相談する。

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A さんは、医師から「検査の結果、スキルス胃癌でした。膵臓や広範囲な腹膜への転移があって手術ができない状態でした。おそらく余命半年だと思います」と告知され、1週後に退院となった。退院後3か月、A さんは外来看護師に「ずいぶん腰痛と腹痛がひどく、腹水が溜まって動くのも大変になってきました。最期は人工呼吸器の装着など延命をしたくないのですが、それを意識がなくなったあとにも医師に伝える方法はありますか」と尋ねた。そこで、看護師は A さんにリビングウィルの説明をすることにした。

A さんに対して看護師が行うリビングウィルの説明で正しいのはどれか。

1. 「法律で定められた文書です」

2. 「父親のグリーフケアに必要な書類です」

3. 「A さんの自由意思で作成することができます」

4. 「一度作成すると内容を変更することはできません」

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