A ちゃん(6か月、女児)は両親と3人暮らし。母親と小児科外来に来院した。母親は「A は昨日高さ 30 cm のソファから転落して泣いていました。今朝になっても痛いのか右手を動かさないので受診しました」と看護師に話した。看護師が身体計測のため A ちゃんの服を脱がせると、顔面、頭部と体幹に最近できた紫斑と、生じてから時間が経った紫斑が複数あった。さらに、両足に多数の円形の熱傷痕があった。Aちゃんは身長 66.5 cm(50 パーセンタイル)、体重 6.0 kg(3パーセンタイル未満)であった。母親は看護師に「A は毎晩夜泣きをするし、夫も A にはイライラさせられています」と話した。看護師は虐待の可能性があると考えて対応することとし、母子分離を図ることとなった。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
1. 虐待にあたることを伝える。
2. 乳児期に起こりやすい事故について説明する。
3. 児童相談所に通告することへの母親の同意を得る。
4. プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。
5. 母親の代わりに父親が A ちゃんに面会できると伝える。
選択肢4「プライバシーを保護できる個室で話を聞いて伝える」は、被害の可能性がある状況での対応として正しいです。自由に話せる環境を整えます。個室での会話を楽しみながら、看護師はさらに詳細な情報を収集し、状況に応じた適切な介入を行うための基盤を築くことができます。
このようなデリケートな状況では、母親からの情報をしっかりと受け止めることが重要です。 同時に、Aちゃんの安全を守るために、必要に応じて段階的に検討し、適切な機関への報告を準備することが求められます。プライバシーを確保した環境での対話は、事実関係を割り、子どもの福祉を守る上で慎重なステップとなります。