体温 37.0 ℃、呼吸数 22/分、脈拍 98/分、整、血圧 92/50 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO₂>98 %(room air)。
入院時、A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1. 上半身を挙上する。
2. 身体を側臥位にする。
3. 頭部の冷罨法を行う。
4. 酸素療法の準備をする。
Aさんは食道静脈瘤破裂による吐血を経験しており、気道確保が最優先です。側臥位(横向きの体位)にすることで、誤嚥のリスクを減らし、吐血物が気道に入るのを防ぐことができます。この体位は、呼吸がしやすくなるだけでなく、血圧低下の際にも血流を確保するのに役立ちます。
入院当日、Aさんは緊急に内視鏡的治療を受けた。入院7日、Aさんは食道静脈瘤の治療のため、食道静脈瘤硬化療法を受けることになった。治療前のバイタルサインは、体温 36.7 ℃、呼吸数 16/分、脈拍 72/分、整、血圧 126/70 mmHgである。
検査所見は、血小板 15 万/μL、プロトロンビン時間<PT>10 秒 85 % である。入院後は吐血していない。
A さんが食道静脈瘤硬化療法を受けた直後に注意すべき症状はどれか。
1. 下 血
2. 胸部痛
3. 皮下出血
4. 手指の振戦
食道静脈瘤硬化療法は、静脈瘤の破裂を防ぐために行われる治療法です。この治療の直後には、硬化剤が食道やその周辺の組織に影響を与える可能性があり、特に食道の痙攣や炎症、穿孔などが起こることがあります。そのため、治療直後に胸部痛が現れた場合、これらの合併症のサインである可能性が高く、緊急の対応が必要となります。
A さんは食道静脈瘤硬化療法を終えて、アルコール依存症の治療を受けるために精神科病院に転院した。
転院して2か月、病棟では A さんの退院に向けた話し合いが進められている。
A さんは「退院した後にお酒をやめられるか自信がない。体力が落ちており、何もしていないとお酒を飲んでしまいそうです」と悩みを打ち明けた。
A さんへの看護師の声かけで適切なのはどれか。
1. 「断酒をする意思を強く持ちましょう」
2. 「肝硬変があるので、今は安静が必要です」
3. 「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」
4. 「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」
Aさんが退院後に断酒を続けられるか不安を感じている状況では、同じような問題を抱える人々とのサポートグループや話し合いに参加することが有効です。こうしたグループは、共感や支えを提供し、断酒のための具体的な戦略を学ぶ機会を提供します。