問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
68歳の男性。食べ物が飲み込みにくいことを主訴に来院した。2か月前から、食事の際にむせやすくなり、最近、重い物が持ちにくくなったため受診した。65歳ころから自宅近くの診療所で高血圧症の治療を受けている。
意識は清明。身長172cm、体重68kg。体温36.4℃。脈拍88/分、整。血圧146/82mmHg。眼球運動に異常を認めない。舌に軽度の萎縮と線維束性収縮とを認める。徒手筋力テストで頸部前屈筋群4、三角筋4である以外は正常で、握力は右28kg、左24kgである。腱反射は上下肢ともに軽度に亢進している。
血液生化学所見に異常を認めない。上腕二頭筋で施行した安静時の針筋電図を別に示す。
針筋電図で認められるのはどれか。
a. 時間的分散
b. 多相性電位
c. 脱神経電位
d. 伝導ブロック
e. ミオトニー放電
筋萎縮性側索硬化症の症例