75歳の男性。尿が出ないことと腹部の膨満感とを主訴に来院した。

現病歴:2日前からくしゃみと鼻汁のため市販の総合感冒薬を内服していた。昨夜から尿が出なくなり、下腹部の膨満感と疼痛が出現した。以前から尿が出にくく残尿感があったという。

既往歴:10歳時に虫垂切除術。

生活歴:無職。妻と2人暮らし。喫煙は45歳まで20本/日を25年間。飲酒は機会飲酒。

家族歴:特記すべきことはない。

現症:意識は清明。身長175cm、体重80kg。体温36.7℃。脈拍88/分、整。血圧120/84mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。皮膚は乾燥。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内と咽頭とに異常を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腹部は緊満しており、恥骨上に圧痛を認める。


この患者に直腸指診を行った際の前立腺所見はどれか。

a. 圧痛

b. 熱感

c. 一部が石様硬

d. 可動性の消失

e. 弾性硬の腫大

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この患者に尿道カテーテルを留置する際の手順で正しいのはどれか。

a. 清潔操作は不要である。

b. 患者に砕石位をとってもらう。

c. 陰茎を十分に牽引して挿入する。

d. 留置したカテーテルは皮膚に固定しない。

e. 挿入中に抵抗を感じたところで先端のバルーンを膨らませる。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)