問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
47歳の男性。頸椎脱臼骨折で入院中である。6週間前に高所で作業中に転落し、第5頸椎脱臼骨折に対して観血的後方固定術が行われた。今回、離床を目指したリハビリテーションを開始することとした。徒手筋力テストでは両側とも上腕二頭筋4、橈側手根伸筋3、上腕三頭筋0、深指屈筋0である。体幹筋と下肢筋の随意運動は不可能。両上肢尺側、体幹および両下肢の感覚は脱失している。
適切な対応はどれか。2つ選べ。
a. 頸椎間欠牽引
b. 起坐時の血圧計測
c. 移乗時の立ち上がり訓練
d. 車椅子座位でのクッション材使用
e. 短下肢装具を用いた立位保持訓練
b 自律神経障害により起立性低血圧をきたしうる。起坐時の血圧計測は適切。
d 車椅子を利用することは可能であるが、体幹から下肢の障害により褥瘡が発生するリスクは高い。