問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
75歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。7年前から Parkinson 病で通院中である。1か月前から歩き始めの一歩が出づらくなり、急に立ち止まってしまうことが多くなった。今朝トイレに行こうとして自宅の廊下で転倒し、家族に付き添われて受診した。レボドパ<L-dopa>とドロキシドパが処方されている。
意識は清明。右頰部と右肘部とに皮下出血を認める。胸部、腰部および四肢に圧痛はない。四肢に無動とわずかな筋強剛とを認める。歩行は速やかで手の振りも良好であるが、狭いところや方向転換の際には急に立ち止まってしまい、すくんでしまう。頭部CTで異常を認めない。
最も適切な助言はどれか。
a. 「片足立ちの練習をしましょう」
b. 「足首を支える装具を着けましょう」
c. 「外出時は車椅子を使用しましょう」
d. 「身体を手で押してもらって抵抗力をつけましょう」
e. 「家の床に歩幅間隔の目印として横線を引きましょう」
パーキンソン病の症例。
助言は自明。