45歳の女性。関節痛の増悪を主訴に来院した。5年前に両手指関節、両手関節および両肘関節の痛みが出現した。関節リウマチと診断され、サラゾスルファピリジン、非ステロイド性抗炎症薬および少量の副腎皮質ステロイドが処方された。2年前から関節痛が強くなったため、メトトレキサートの投与が開始され痛みは軽減したが、3か月前から増悪し、メトトレキサートが増量されたが効果は不十分で、日常の動作も困難となったため受診した。

心音と呼吸音とに異常を認めない。両側の示指、中指、環指の中手指節関節(MP関節)と両手関節および両肘関節の腫脹と圧痛とを認める。

血液所見:赤血球 420 万、Hb 12.9 g/dL、Ht 39 %、白血球 7,200。血液生化学所見:AST 16 U/L、ALT 20 U/L、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 2.8 mg/dL、リウマトイド因子(RF)122 IU/mL (基準20未 満)、抗 CCP 抗体 86 U/mL(基準4.5未満)。HBs 抗原、HBs 抗体、HBc 抗体、HCV 抗体および結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)は陰性である。

次に投与する薬剤として適切なのはどれか。

a. アスピリン

b. コルヒチン

c. 抗TNF-α抗体製剤

d. シクロホスファミド

e. 免疫グロブリン製剤

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)