80歳の女性。頭痛、吐き気および下肢のけいれんを主訴に来院した。日中は自宅に一人でおり、夕方帰宅した家族に連れられて受診した。同日の最高気温は 39℃で、冷房は使用していなかったという。60 歳から高血圧症のため、降圧薬を内服している。75 歳時に急性心筋梗塞のため冠動脈ステントを留置されている。

意識は清明。身長 154 cm、体重 48 kg。体温 37.0 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 108/58 mmHg。

尿所見:比重 1.020、蛋白(±)、潜血(-)、尿中 Na 15 mEq/L。血液所見:赤血球:490 万、Hb 14.0 g/dL、Ht 43 %、白血球 6,300、血小板 18 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、AST 35 U/L、ALT 40 U/L、CK 4,320 U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 38 mg/dL、クレアチニン 2.5 mg/dL、尿酸 7.5 mg/dL、Na 140 mEq/L、K5.0 mEq/L、Cl 104 mEq/L。

最初に行う輸液の組成として最も適切なのはどれか。

a. 5%ブドウ糖

b. Na+35 mEq/L、K+20 mEq/L、Cl-35 mEq/L

c. Na+84 mEq/L、K+20 mEq/L、Cl-66 mEq/L

d. Na+90 mEq/L、K+0 mEq/L、Cl-70 mEq/L

e. Na+154 mEq/L、濃グリセリン、フルクトース配合液

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)