問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
43歳の男性。足の痛みを主訴に来院した。2日前に左足の第一中足趾節関節が急激に痛くなった。他の場所に痛みはない。以前にも同部位に同様の痛みを経験したことがある。3年前から毎年、健診で高尿酸血症を指摘されている。1か月前に受けた健診で、尿酸値は 9.0 mg/dL であった。
意識は清明。体温 37.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 132/88 mmHg。左足の第一中足趾節関節に熱感と圧痛とを認める。同部位の写真を示す。
まず行うべき治療はどれか。
a. ギプス固定
b. 抗菌薬の投与
c. 免疫抑制薬の投与
d. 尿酸合成阻害薬の投与
e. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与
高尿酸血症、痛風発作の診断。
発作中はまず鎮痛をしましょう。
痛風発作時に血清尿酸値を変動させると発作の増悪を認めることが多いため,発作中に尿酸降下薬を開始しないことを原則とする。