問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
83歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。夏の日中に長時間の草刈り作業中、ふらつきを訴えていた。その後、意識がもうろうとなっているところを周囲の作業者が気付き、救急車を要請した。2型糖尿病と高血圧症で内服治療中である。
意識レベル JCS Ⅲ -100。体温 38.3 ℃。心拍数 120/分、整。血圧 92/50 mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 98 % (マスク 5L/分酸素投与下)。口腔内は乾燥しており、全身に発汗を認める。
血液所見:Hb 15.2 g/dL、Ht 53 %。血液生化学所見:Na 148 mEq/L、K 4.6 mEq/L、Cl 104 mEq/L、血糖 98 mg/dL、尿素窒素 30 mg/dL、クレアチニン 1.2 mg/dL。
初期対応に用いる輸液として適切なのはどれか。2つ選べ。
a. 生理食塩液
b. アミノ酸製剤
c. 5%ブドウ糖液
d. 高カロリー輸液
e. 乳酸リンゲル液
熱中症の症例。細胞外液を。