問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
日齢6の新生児。NICUに入院中である。常位胎盤早期剥離のため緊急帝王切開で出生した。在胎26週4日、出生体重 750gであった。出生6分で気管挿管が行われ、10分後には開眼した。その後NICU入院となり、呼吸管理を受けている。入院後、経口胃管を挿入し、日齢1から少量のミルクを開始した。本日、ミルク注入前に胃内にミルクが残っており、腹部が軽度膨満していた。
体温 36.7 ℃。心拍数 124/分、整。血圧 52/24 mmHg。呼吸数 48/分。SpO2 99%(FIO2 0.25)。大泉門は平坦で、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨満があり、腸雑音は減弱している。四肢の運動があり、筋緊張に異常を認めない。胸腹部エックス線写真(臥位正面および左側臥位正面像)を別に示す。
考えられる疾患はどれか。
a. 気胸
b. 肝腫瘍
c. 消化管穿孔
d. 消化管閉鎖
e. 横隔膜ヘルニア
デクビタス(側臥位正面)撮影を知っているか問う問題。
胸水やfree airを疑う症例で使用される。