78 歳の男性。食欲不振、体重減少と全身倦怠感を主訴に来院した。2年前に膵頭部癌で切除術を受けたが、1年前に肝と肺への多発転移を指摘された。本人および家族ともにこれ以上の抗癌治療を望まず、通院していなかったという。1か月前から食欲不振と5kg の体重減少をきたし、1週前から全身倦怠感も認めるようになったため再度受診した。疼痛や不眠を認めない。

身長 167 cm、体重 38 kg。体温36.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 100/68 mmHg。呼吸数 14/分。癌悪液質と診断した。

この時点での対応として正しいのはどれか。

a. NSAID を投与する。

b. 抗うつ薬を投与する。

c. 抗癌治療を実施する。

d. 直ちに高カロリー輸液を行う。

e. 在宅ケアに関する患者の意向を聞く。

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システム設計・解説記入:米澤 昌紘(X : @leknyan
(医師/日本橋内科クリニック院長)