89 歳の女性。腹痛と発熱のため救急車で搬入された。5日前から上腹部の鈍痛と食欲不振を自覚し、今朝から発熱が出現したため、家族が救急車を要請した。

意識レベルは JCSⅠ-2。体温 38.8 ℃。心拍数 108/分、整。血圧 94/60 mmHg。呼吸数 24/分。SpO₂ 96 %(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。眼球結膜に軽度の黄染を認める。腹部は平坦で、右季肋部に軽度の圧痛を認める。

血液所見:赤血球 353万、Hb 10.4 g/dL、Ht 31 %、白血球 13,600、血小板 20 万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン 4.1 mg/dL、直接ビリルビン3.2 mg/dL、AST 889 U/L、ALT 459 U/L、ALP 1,299 U/L (基準 115〜359)、γ-GT 188 U/L(基準8〜50)、尿素窒素 28 mg/dL、クレアチニン 1.0 mg/dL、血糖 122 mg/dL。CRP 7.1 mg/dL。腹部造影 CTを別に示す。

最も考えられるのはどれか。

a. 急性肝炎

b. 胆石胆囊炎

c. 汎発性腹膜炎

d. Mirizzi 症候群

e. 急性閉塞性化膿性胆管炎

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)