65 歳の女性。昨日、腰椎固定術を腹臥位で施行された。朝食のため看護師がベッドを座位にしたところ、突然患者が呼吸困難と胸痛を訴え意識レベルが低下した。気管挿管され ICU に入室し人工呼吸を開始した。

身長 152 cm、体重 70 kg。心拍数 130/分、整。血圧 80/40 mmHg。

血液所見:赤血球 352 万、Hb 10.4 g/dL、Ht 32 %、白血球 10,400、血小板 16 万、PT-INR 1.1 (基準 0.9〜1.1)、APTT 31.5 秒(基準対照 32.2)、D ダイマー 30.6 μg/mL(基準 1.0 以下)。血液生化学所見:総蛋白 5.0 g/dL、アルブミン 2.8 g/dL、AST 80 U/L、ALT 56 U/L、LD 276U/L(基準 120〜245)、γ-GT 85 U/L(基準 8〜50)、CK 30 U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 10 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL。CRP 0.8 mg/dL。心筋トロポニンT陰性。心電図で洞性頻脈を認める。動脈血ガス分析(人工呼吸、F₁O₂ 0.8):pH 7.39、PaCO₂ 39 Torr、PaO₂ 95 Torr、HCO₃⁻ 24 mEq/L。胸部エックス線写真で肺野に明らかな異常陰影を認めない。

確定診断のために必要な検査はどれか。2つ選べ。

a. 頭部 MRI

b. 冠動脈造影

c. 胸部造影 CT

d. 心エコー検査

e. FDG-PET/CT

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)