33 歳の女性。高熱と多関節痛を主訴に来院した。4週前から両膝関節痛、3週前から発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの診療所を受診し経口抗菌薬を処方されたが改善しなかった。週に3日は 39 ℃を超える発熱があり、発熱時には四肢内側や体幹皮膚に淡い約5mm の小紅斑が出現したという。

身長 154 cm、体重 50 kg。体温 39.6 ℃。脈拍 100/分、整。血圧 104/64 mmHg。咽頭に発赤を認める。両側の頸部に約1cm のリンパ節を複数触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両手関節に腫脹と圧痛を認める。

赤沈140 mm/1時間。血液所見:赤血球 268 万、Hb 8.6 g/dL、Ht 24 %、白血球 3,200(桿状核好中球 36 %、分葉核好中球 51 %、好酸球1%、好塩基球0%、単球4%、リンパ球8%)、血小板 5.7 万。血液生化学所見:総蛋白 7.8 g/dL、アルブミン2.6 g/dL、 AST 70 U/L、 ALT 102 U/L、 LD 460 U/L (基準 120〜245)、 CK 50U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 17 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL、フェリチン5,800 ng/mL(基準 20〜120)。免疫血清学所見:CRP 10 mg/dL、可溶性 IL-2 受容体 1,240 U/mL (基準 157〜474)、抗 CCP 抗体陰性、抗核抗体陰性。骨髄血塗抹May-Giemsa 染色標本を別に示す。

この患者の現在の病態に最も関与している免疫細胞はどれか。

a. B細胞

b. 好酸球

c. 形質細胞

d. 制御性 T 細胞

e. マクロファージ

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)