問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
11歳の男児。運動後の呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。給食後、午後1時間目の体育で持久走中に症状が出現してきた。給食の主なメニューは、パン、エビグラタン、オニオンサラダ、キウイフルーツだった。気管支喘息の既往はあるが、現在常用薬はなく、最近1年間、発作はなかったという。その他既往歴に特記すべきことはない。
意識は清明。心拍数 90/分。血圧 96/62 mmHg。呼吸数 24/分。胸部聴診上、喘鳴を聴取する。腹部と下肢に紅斑と膨疹を認める。
直ちに行うべき対応として適切なのはどれか。
a. 気道確保
b. ステロイド吸入
c. アドレナリン筋注
d. 抗ヒスタミン薬内服
e. 重炭酸ナトリウム静注
食物依存性運動誘発アナフィラキシー発作である。
アドレナリン筋注である。静注ではない。