47歳の男性。乾性咳嗽を主訴に来院した。2週前から夜間の微熱があり、1週前から出現してきた乾性咳嗽が増悪したため受診した。1年半前に原発性骨髄線維症に対して同種造血幹細胞移植を受けた。

体温 36.4℃。脈拍 88/分、整。血圧 110/62 mmHg。呼吸数 20/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。

血液所見:赤血球 319万、Hb 10.3 g/dL、Ht 31%、網赤血球 2.8%、白血球 5,700(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 80%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 8%、リンパ球 5%)、血小板 21万。血液生化学所見:IgG 480mg/dL(基準960~1,960)、IgA 21 mg/dL(基準 110~410)、IgM 28 mg/dL(基準 65~350)。CRP 3.2 mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.39、PaCO₂ 44 Torr、PaO₂ 61 Torr、HCO₃⁻ 25 mEq/L。誘発喀痰のMay-Giemsa染色では栄養帯を、Grocott染色では黒く染まるシストをそれぞれ検出した。胸部エックス線写真及び胸部CTを別に示す。

検査所見として正しいのはどれか。

a. KL-6正常

b. 尿中抗原の陽性

c. β-D-グルカン高値

d. 喀痰培養検査で原因微生物を同定

e. 2週間後のペア血清で抗体価4倍以上の上昇

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)