78歳の男性。下部食道癌のため胸部食道全摘術を受けた。術後3日目から中心静脈栄養による高カロリー輸液が開始された。術後7日目の上部消化管造影で縫合不全を認めず、飲水を開始した。術後8日目に眼球結膜に黄染を認めた。

体温36.5℃。腹部は平坦、軟で、肝・牌を触知しない。圧痛を認めない。

血液所見:赤血球 338万、Hb 12.3 mg/dL、Ht 37%、白血球7,600、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白 6.0 g/dL、アルブミン 2.8 g/dL、総ビリルビン 3.2 mg/dL、直接ビリルビン 2.7 mg/dL、AST 112 U/L、ALT 98 U/L、LD 324 U/L(基準 120~245)、ALP 407 U/L(基準 115359)、γ-GT92 U/L(基準 850)、血糖 138 mg/dL。腹部超音波検査で肝内に腫瘤性病変はなく、胆襄は軽度腫大しているが胆管の拡張を認めない。

この患者の黄疸の原因として最も考えられるのはどれか。

a. 溶血

b. 急性胆嚢炎

c. 閉塞性黄疸

d. 転移性肝腫瘍

e. 肝内胆汁うっ滞

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)