新生児の生理的黄疸の成因に関与しないのはどれか。
新生児期、乳児期に高間接型ビリルビン血症をきたす疾患はどれか。
新生児期に光線療法の対象となる黄疸を生じるのはどれか。
間接ビリルビン優位の黄疸を呈するのはどれか。
溶血性貧血でみられるのはどれか。
22歳の男性。黄疸を主訴に来院した。家族に黄疸を指摘されたため受診した。自覚症状はない。
60歳の男性。妻に黄疸を指摘され来院した。45 歳時に糖尿病と診断され経口糖尿病薬を服用している。意識は清明。体温 36.8 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 128/76 mmHg。呼吸数 14/分。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。右季肋部に軽度の圧痛を認める。下腿に浮腫を認めない。
35歳の男性。黄疸を主訴に来院した。1週間前から全身倦怠感を自覚していた が、2日前に家族から眼の黄染を指摘されたため受診した。1か月前にシカ肉を焼いて食べたが一部生焼けであったという。
68歳の女性。黄疸を主訴に来院した。2週前から倦怠感を自覚し、1週前に感冒症状があり市販の総合感冒薬を服用した。昨日、家族から眼の黄染を指摘されたため受診した。50歳台から2型糖尿病で内服治療中である。
日齢3の新生児。哺乳不良と傾眠傾向とのため産科診療所から救急車で NICUに搬入された。在胎 40 週、3,200 g、Apgar スコア9点(1分)で出生した。生後6時間から皮膚と眼球結膜との黄染を認めていた。体温 37.0 ℃。心拍数 120/分、整。呼吸数 40/分。SpO2 98 %(room air)。
78歳の男性。下部食道癌のため胸部食道全摘術を受けた。術後3日目から中心静脈栄養による高カロリー輸液が開始された。術後7日目の上部消化管造影で縫合不全を認めず、飲水を開始した。術後8日目に眼球結膜に黄染を認めた。体温36.5℃。腹部は平坦、軟で、肝・牌を触知しない。圧痛を認めない。
71歳の男性。皮膚の黄染を主訴に来院した。1か月前から全身倦怠感が生じ、3日前から皮膚の黄染に気付き受診した。20年前から2型糖尿病のため通院加療中で、経口血糖降下薬の内服を継続している。輸血歴、飲酒歴はない。
16 歳の男子。全身倦怠感を主訴に来院した。幼少時から顔面の黄染を家族に指摘されていた。 1 週間前に罹患した感冒を契機に全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。父親にも貧血があるという。体温 36.8 ℃。脈拍 96/分、整。眼瞼結膜は貧血様で、 眼球結膜に黄染を認める。 胸骨右縁第 2 肋間を最強点とするLevine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。
55歳の女性。黄疸を主訴に自宅近くの医療機関から紹介されて受診した。1年前に血便と腹痛が出現し、大腸内視鏡検査によって潰瘍性大腸炎と診断された。まず副腎皮質ステロイドを投与されたが、効果不十分のため6か月前から抗 TNF-α 抗体製剤の投与が開始された。
80 歳の女性。右上腹部痛、体重減少および皮膚の黄染を主訴に来院した。1年前から食後に軽度の悪心を自覚していた。3か月前から食後に右上腹部痛が出現するため好物の天ぷらを食べたくなくなったという。1か月前から体重が減少し、家族に皮膚の黄染を指摘され受診した。
日齢2の新生児。黄疸のため救急車で搬入された。在胎 40 週3日、出生体重3,126 g、Apgar スコア7点(1分)、9点(5分)であった。生後6時間から完全母乳栄養を開始した。生後 24 時間から黄疸を認めたため1面で光線療法を開始したが生後 48 時間でのビリルビン値が 30 mg/dL のため救急車を要請し、NICU に入院となった。傾眠傾向である。