28歳の女性。手足の痛みを主訴に来院した。小学5年生頃から運動時の手足の痛みや、暑くても汗が少ないことを感じていた。最近手足の痛みが増強して受診した。昨年の健康診断で初めて尿蛋白を指摘された。母と弟も手足の痛みを訴えているが、原因不明と言われていた。母の兄は透析を受けていたが、50歳で突然死した。

身長 159 cm、体重 55 kg。脈拍 64/分、整。血圧 124/70 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。下背部と臀部に小型の紫紅色丘疹を認める。

尿所見:蛋白 1+、糖 (-)、潜血 (-)。血液生化学所見:尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、Na 139 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 102 mEq/L。

最も疑われる疾患はどれか。

a. Fabry病

b. 線維筋痛症

c. Alport症候群

d. Bartter症候群

e. Sjögren症候群

問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)