64歳の女性。蛋白尿を指摘されて来院した。昨年の特定健康診査でも蛋白尿を指摘されたが、自宅近くの診療所で経過観察を指示されていた。今年の特定健康診査でも蛋白尿を指摘されて受診した。既往歴はない。

体調不良はなく、就業しており、自宅で時々測定している血圧は 120/70 mmHg前後である。体重は増減なく安定しており、浮腫を認めない。

尿所見:比重 1.015、pH 6.0、糖 (-)、潜血 (-)、随時尿の尿蛋白/Cr比は 2.5 g/gCr (基準 0.15未満)。尿沈渣に赤血球 1~4/HPF、白血球 1~4/HPF、硝子円柱 1~4/HPF、顆粒円柱と幅広円柱を少数認める。血液生化学所見:クレアチニン 0.7 mg/dL、eGFR 64 mL/分/1.73m²。腹部超音波検査で右腎に2cm大の嚢胞を2個認めた。

最も考えられるのはどれか。

a. IgA腎症

b. 膜性腎症

c. 多発性嚢胞腎

d. 微小変化型ネフローゼ症候群

e. 特発性半月体形成性糸球体腎炎

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)