疾患と尿所見の組合せで正しいのはどれか。
腎生検のPAS染色標本を別に示す。 この病理所見の原因となるのはどれか。
微小変化型ネフローゼ症候群について正しいのはどれか。
慢性腎炎症候群のうち最も頻度が高いのはどれか。
68 歳の男性。全身倦怠感と体重減少を主訴に来院した。6か月前から5kg の体重減少と2か月前からの全身倦怠感が著明になったため受診した。身長 164 cm、体重 44 kg。脈拍 72/分、整。血圧 104/70 mmHg。意識は清明。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に浮腫を認める。
71歳の女性。発熱と下腿浮腫とを主訴に来院した。65歳時から2型糖尿病のため自宅近くの医療機関に通院中である。これまで網膜症は指摘されていない。1か月前から37℃台の微熱があり、両側の下腿浮腫を自覚するようになった。かかりつけ医で血尿と蛋白尿とを指摘され、精査のために紹介されて受診した。
40 歳の女性。下肢の浮腫を主訴に来院した。半年前に職場の健康診断で蛋白尿を指摘されたが、そのままにしていた。1か月前から両側下腿の浮腫が出現し、次第に増悪するため受診した。身長160 cm、体重58 kg。脈拍 64/分、整。血圧132/90 mmHg。
22歳の男性。むくみを主訴に来院した。2週前、急に顔面と下腿のむくみ及び排尿後の尿の細かい泡立ちに気付いた。むくみは次第に増悪し、この間に体重は約20kg増加した。5日前から食欲がなく食事量は半減し、下痢気味で、全身倦怠感が悪化している。一昨日から排尿回数が減少し、昨日は色が濃く泡立ちの強い尿が2回、いずれも少量出たのみで、本日は起床後10時間でまだ排尿がない。
23歳の女性。発熱を主訴に紹介されて来院した。現病歴:3日前の朝、38.2℃の発熱を認めた。市販の解熱鎮痛薬を内服すると、一時的に体温は37℃台前半まで解熱したが、数時間して再び38.5〜40℃に上昇した。今朝からは、悪寒、戦慄を伴う40℃台の発熱が続いたため自宅近くの診療所を受診した。腰部が重苦しいが、頭痛、咽頭痛、鼻汁、咳嗽、胸痛、腹痛および下痢の症状はない。
55 歳の男性。両足の浮腫を主訴に来院した。10 日前に両足の浮腫が出現し増悪したため受診した。身長 170 cm、体重 75 kg(10 日前は 65 kg)。脈拍 100/分、整。血圧 92/56 mmHg。両下肢に浮腫を認める。
38歳の男性。顔と足のむくみを主訴に来院した。2週間前から起床時に両眼瞼のむくみに気づき、いつも履いている靴がきつくて履けなくなってきたため受診した。足の痛みはないという。1か月前から体重が8kg増加している。既往歴はない。喫煙歴、飲酒歴はない。
45歳の女性。急激な体重増加を主訴に来院した。生来健康で、健康維持のために週2回スポーツジムに通っている。1か月前から突然、顔面と下腿とに浮腫が出現し、現在までに12kgの急激な体重増加を認め受診した。
25歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。2か月前に下腿に靴下のゴムの痕が付くことに気付いた。徐々にその程度が強くなってきたため受診した。身長170cm、体重65kg。体温36.0 ℃。脈拍72/分、整。血圧140/86mmHg。顔面と下腿とに浮腫を認める。
13 歳の女子。下肢の浮腫を主訴に母親に連れられて来院した。半年前の学校検尿で蛋白尿と尿潜血とを指摘され、近くの小児科で専門医療機関の受診を勧められていたが、自覚症状がないため受診していなかった。
48歳の女性。尿の泡立ちを主訴に来院した。半年前にネフローゼ症候群を発症し、腎生検で微小変化群と診断された。副腎皮質ステロイドの処方後週間で完全寛解し、4か月前からは投与量を漸減していた。
64歳の女性。蛋白尿を指摘されて来院した。昨年の特定健康診査でも蛋白尿を指摘されたが、自宅近くの診療所で経過観察を指示されていた。今年の特定健康診査でも蛋白尿を指摘されて受診した。既往歴はない。体調不良はなく、就業しており、自宅で時々測定している血圧は120/70mmHg前後である。体重は増減なく安定しており、浮腫を認めない。
66歳の男性。両下腿の浮腫と体重増加とを主訴に来院した。10年以上前に糖尿病と診断され治療を受けていたが、最近は医療機関を受診していなかった。3か月前に両下腿の浮腫が出現し浮腫の増悪と4kg の体重増加とを自覚したために受診した。腎疾患の家族歴はない。